JUN
CAMSHAFTS NISSAN HONDA SUBARU MITSUBISHI TOYOTA |
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カムシャフトの性能を左右するカムプロフィールは、カムシャフト設計において 最も重要な要素です。JUNではカムプロフィール設計専用ソフトウェアを導入 し、コンピュータによる自動設計を行っております。 机上にて設計したカムシャフトをテストするために、燃焼圧力測定装置を内蔵 したJUNのエンジンベンチシステムを使用しています。このシステムはクランク 角毎に燃焼室内の状態を把握することができるため、様々なプロフィールをテ ストすることができるのです。 |
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カムシャフトと一口に言っても車種によってそのプロフィール形状は様々です。 大まかには直動式・ロッカーアーム式による違いがあり、細かい所では動弁系 の剛性・バルブサイズ・ポート・燃焼室形状を考慮してプロフィール形状を決定 しています。車種によってはヘッド内壁やリフター穴サイズ、ロッカーアーム形 状などで制限される物もあります。JUNではハイカムシャフトを開発する上で 車種毎の詳細なデータを取りバルブスプリングやリテーナーと同時に開発を進 め各使用状況に応じて最適なプロフィールを決定します。 |
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写真 右より、半製品(カム山未加工品)、研磨終了品、完成品 |
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高精度のカムシャフトを製作する上で性能の高いカム研磨機は必要不可欠と いえます。当社ではいち早く加工精度の高いCNCマスターレス研磨機を導入 しカムシャフトを製作してきました。当社のカムシャフト研磨機は非常に細かく カムプロフィールのプログラムデータを入力でき、設計通りのカムプロフィール で研磨する事が可能です。また、品質管理においても他製品と同様に高い基 準で行なっており、クオリティーの高い製品をお客様に提供しております。 |
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高出力を得るためには「充填効率」を向上させなければなりません。そのため にカムに求められるものは「バルブが開いている時間面積を増大させる」と言 うことです。時間面積を大きくするにはリフト量を増大させる必要があります。 単純にリフト量を増大させていくと負の加速度が大きくなります。ここで問題に なるのが、負の加速度が大きくなることにより、バルブの加速度がカムの加速 度を上回ってしまい、バルブがカムから離れてしまう「ジャンピング現象」や、 バルブがバルブシートリングに着座する際に跳ねてしまう「バウンス現象」が 発生することです。これはエンジン本来の性能を損なうばかりか、エンジンの 破損を招くことになります。このため、チューニング用のハイカムシャフトにおい ては、「時間面積の増大」と「負加速度の減少」という相反する要素を実現しな ければなりません。 チューニング用ハイカムシャフトでは、正の加速度を大きくとり、それが働いて いる時間を短くすることで負の加速度を働かせている時間を長くとります。これ によりバルブが開く動作から閉じる動作に移る際、いきなり停止せずにじんわ りとした動作となり、ジャンピングを防止することができるのです。また、閉じ側 の正の加速度が大きくなると言うことは、閉じる直前のバルブにカムによって 強いブレーキをかけていることになるので、バウンス現象を防止することがで きます。しかも短い時間でバルブを開くことにより、最大リフト付近での時間を 長くとることができるので、効率よく時間面積を増大させることができます。 これらの設計理論を元にして、動弁系のパーツの材質、重量、強度等と許容 回転数を考慮してシミュレーションや実験を行いプロフィールが決定されるの です。ハイリフトカムシャフトに求められる真の性能はここにあります。 |
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